SSL証明書は、ウェブサイトと訪問者の間で送受信されるデータを暗号化し、ブラウザ上でサイトの信頼性と安全性を向上させる重要な役割を果たしています。しかし、SSL証明書は有効期限切れ、自動更新の失敗、DNS設定の変更、サーバー移行、システムエラーなどによって問題が発生する場合があります。そのような場合、SSL証明書の再発行が必要になります。
本記事では、CyberPanelにおいてSSL証明書を再発行するための複数の方法を詳しく解説します。CyberPanelの管理画面を利用する方法だけでなく、SSH経由で実行する方法についても紹介します。
SSL証明書を再発行するべきタイミング
以下のような状況が発生した場合、SSL証明書の再発行を検討してください。
- ブラウザに「接続は安全ではありません」という警告が表示される
- SSL証明書の有効期限が切れている、または間もなく期限切れになる
- CyberPanelによる自動更新が失敗している
- ウェブサイトを新しいサーバーへ移行した
- DNSレコードを変更した
- SSL証明書ファイルが削除または破損した
方法1:既存のSSL証明書を削除し、CyberPanelから再発行する
最も簡単で一般的な方法です。
ステップ1:既存のSSL証明書を削除する
SSHでサーバーへ接続し、以下のコマンドを実行します。
rm -rf /etc/letsencrypt/live/domain.com
rm -rf /etc/letsencrypt/archive/domain.com
rm -rf /etc/letsencrypt/renewal/domain.com.conf続いてOpenLiteSpeedを再起動します。
systemctl restart lswsステップ2:CyberPanel管理画面からSSLを再発行する
CyberPanelへログインし、以下のメニューへ移動します。
Websites → List Websites → Manage → Issue SSLまたは、
SSL → Manage SSLを開きます。
CyberPanelはLet’s Encryptに接続し、新しいSSL証明書を自動的に発行します。
方法2:CyberPanelのコマンドライン機能を利用してSSLを再発行する
CyberPanelの管理画面にアクセスできない場合や正常に動作しない場合は、SSHから直接SSL証明書を発行できます。
以下のコマンドを実行します。
python3 /usr/local/CyberCP/plogical/sslUtilities.py -d domain.comCyberPanelのバージョンによっては、次のコマンドを使用する場合があります。
python3 /usr/local/CyberCP/plogical/virtualHostUtilities.py issueSSL --domain domain.com発行後、以下のコマンドで証明書ファイルを確認します。
ls -la /etc/letsencrypt/live/domain.com/cert.pem、fullchain.pem、privkey.pemなどのファイルが存在すれば、SSL証明書の発行は成功しています。
方法3:Certbotを利用してSSL証明書を発行する
CertbotはLet’s Encrypt公式推奨のSSL管理ツールです。
Certbotのインストール
Ubuntuの場合:
apt update
apt install certbot -yAlmaLinuxまたはRocky Linuxの場合:
dnf install certbot -ySSL証明書を発行する
certbot certonly --webroot \
-w /home/domain.com/public_html \
-d domain.com \
-d www.domain.com発行後、証明書は以下のディレクトリに保存されます。
/etc/letsencrypt/live/domain.com/必要に応じて、CyberPanelへ手動でインポートすることも可能です。
方法4:ワイルドカードSSL証明書を発行する
ワイルドカードSSL証明書を利用すると、ドメイン配下のすべてのサブドメインを保護できます。
例:
*.domain.com以下のコマンドを実行します。
certbot certonly \
--manual \
--preferred-challenges dns \
-d "*.domain.com" \
-d domain.comCertbotは次のDNS TXTレコードの作成を要求します。
_acme-challenge.domain.comDNSの反映後、Let’s Encryptによる認証が完了し、ワイルドカードSSL証明書が発行されます。
この方法は、以下のような複数のサブドメインを運用している環境に最適です。
- mail.domain.com
- blog.domain.com
- api.domain.com
- shop.domain.com
方法5:acme.shを利用する
多くのサーバー管理者は、軽量かつ安定性に優れたacme.shを利用しています。
acme.shのインストール
curl https://get.acme.sh | sh
source ~/.bashrcSSL証明書を発行する
acme.sh --issue \
-d domain.com \
-w /home/domain.com/public_html証明書をインストールする
acme.sh --install-cert -d domain.com \
--key-file /usr/local/lsws/conf/key.pem \
--fullchain-file /usr/local/lsws/conf/cert.pemOpenLiteSpeedを再起動します。
systemctl restart lswsSSL証明書の発行に失敗した場合の確認事項
Let’s Encryptによる証明書発行や更新に失敗した場合は、以下の項目を確認してください。
DNS設定の確認
ドメインが正しいサーバーIPアドレスを指していることを確認します。
dig domain.com +short
dig www.domain.com +shortポート80の確認
Let’s Encryptはドメイン認証のためにHTTP(ポート80)へアクセスする必要があります。
ss -tulpn | grep :80または、
curl http://domain.comを実行して応答を確認してください。
ファイアウォール設定の確認
以下のポートが開放されている必要があります。
80/tcp
443/tcp確認コマンド:
firewall-cmd --list-portsまたは、
ufw statusCyberPanelログの確認
tail -f /usr/local/lscp/logs/error.logLet’s Encryptログの確認
tail -f /var/log/letsencrypt/letsencrypt.logまとめ
CyberPanelでは、管理画面とコマンドラインの両方からSSL証明書の発行および更新を行うことができます。多くの場合、既存の証明書を削除して「Issue SSL」を再実行するだけで問題は解決します。
また、多数のサブドメインを運用している場合は、DNS認証を利用したワイルドカードSSL証明書が効率的な選択肢となります。DNS設定、ファイアウォール、システムログを定期的に確認することで、SSL関連のトラブルを未然に防ぎ、安全で安定したウェブサイト運営を実現できます。


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